この記事は298 production Advent Calendar 2024の16日目の記事です。
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どうも。 mart(暖笑)です。 この混沌としたインターネッツの世界では、言動には気をつけて暖かい気持ちで物事を受け取っていくのが大事ですね! 私ですか? 常日頃からクリーンな言動を心がけていますからね! そんな長文お気持ちだとか冷めた態度だなんてそんなのある訳ないじゃないですかやだなーもう! え? 11月前後に5件あった? 10月に連載開始したコンテンツ……?
……はい。お気持ち記事になります。今年の10月より週刊少年チャンピオンにて連載が行われている『学園アイドルマスターGOLD RUSH』(以下、ゴルラ)の話です。
先に書いておきますが、お気持ちといいつつ、ゴルラは面白い部類の漫画だと思いますし普通に楽しめる作品になりつつあると思います。
ただ、様々なバイアスによって義務感の方が強めで週刊誌を買う哀れなオタク(私)が、スッキリとした気持ちで今後も作品を追っていくため、その原因を考えて整理していく、そんな記事です。つまり自己啓発。
そんな思いで無理に作品を追わなくたっていいだろって? 人には信じたいこと、やらなくてはいけないことがあるんですよね。 これも追々。
ネタバレには配慮しますが、1話は読んでください。無料ですし。何も触れられなくなるので……。学マスをやってなくても全然大丈夫です。
読みましたね? ではお気持ち、始めます ────
まずは2話と4話の……
???「まだ9話しかない漫画のお気持ちって何?w 」
なんだ? あなたは……?
???「連載開始から3か月も経ってないのに展開が云々言うの?w 早計すぎるだろ」
冷笑の前に現れその物言い……光の冷笑……あなたは、まさか……
全ての【冷笑】を【冷笑】する伝説の暖笑神……!?
暖神「汝、冷笑するなかれ」
しかしカミサマ、今後も作品を追うためにもこれは必要で──
暖神「それアドカレですることか?」
……確かに。 じゃあ私はどうすれば?
暖神「ダイマックスをしなさい」
は?
あぁダイマか……
暖神「なに暗い話題選んでんの?w 暖かく行こうぜ」
……なるほど!ありがとうございます!ダイマックスします!
暖神「それで良し」
いやぁ参考になりました!カミサマは全部お見通しなのですね!
暖神「任せな。全部答えて進ぜよう」
じゃあカミサマ一つだけ
暖神「なんだ?」
このゴルラへの想いは一体なんなので……?
暖神「……」
暖神「知らん」
!?
暖神「人の気持ちなんてわかる訳ないだろう」
あの……カミサマ?
暖神「テメェで考えな」スゥゥゥ……
カミサマ!?!?
fin
閑話休題
茶番でした。ただ、とんでも滅茶苦茶極端ではありますが1話から追って9話まで来て、私が受け取った感情の流れはこんな感じ。そしてこれがモヤモヤの核心でした。
1話は読まれているハズです。さて、ことねはともかく、犬束静紅、どんな人物に思えましたか?
「ことねを理解(わか)っている凄腕っぽいプロデューサー」みたいな印象を受けたかもしれません。私もそうでした。これが2,3話と進めると、結構凄いプロデュースをお出ししてきて「凄腕」の点は揺らぎましたが、それでも「このPがことねを先導していく構図が続くんだろうな」と思っていた訳です。そう、学園アイドルマスター本編(プロデュース)のPみたいに、と。
ところで、6話も読んでみてください。間の話? 多分読まなくても大丈夫です。
今の期間無料ですしもたもた書いてたら無料期間終わってた……
読みましたか?続けます。
6話はことねの吐露と犬束Pの後悔のお話でした。
犬束Pのこれまでのプロデュースは、ことねにとっての正解では無かったんですよね。
そして、犬束Pは反省し決意を新たにしていきます。
そう、『ゴルラ』(の商店街ライブ編)とは「藤田ことねと犬束静紅の成長日記」だった訳です。犬束Pもまた、成長の幅のある主人公だった、と。
ここです。ここの転換点。考えてみればそれだけのこと。急に変容が起こったので戸惑っていたんでしょうね。私は。
そう考えてみると、2-5話のある種歴代のアイマスシリーズからは『ズレた』プロデュースは、犬束Pが「私の考えてきた最強のプロデュース」を行った結果、上手くいかなかった。ということだったのでしょう。
犬束Pもまだ大学生です。若輩故の危うさを表せているという点では、行動力判断力決断力に分析力がイカレている本家の学マスPよりも学生らしいのかもしれません。
なまじっか学マスPが強すぎるのもこの『ゴルラ』の不運な所でした。先に最短最速の正解を知っているからこそ、犬束Pの回り道に余裕を持てなかった方も居るかもしれません。【寄り道、脇道、回り道。しかしそれらも全て道!】
ところで余談ですが、主人公にアドバイスをする人物、よく作品で見かけますよね。
私はその中でも特に信頼のおける人物を精神的支柱だとか呼んでいます。主人公においても、読者においても。
それは例えば大人であり、先輩であり、師匠的な立ち位置の人物
『学マス』でいうPであり、『ランウェイ』でいう数々の大人(ネームド)たち
【少しのことにも、先達はあらまほしきことなり】なんて言い回しがありますが、それはストーリーにおいてもそうで、「こうすれば良い」というある種の指標があると、主人公も動きやすいですし、読者も目的と課題がわかりやすいと思っています。
というか大体居ると思います。師匠ポジ。時には主人公自身の精神が整いすぎていて、アドバイス枠が居なかったりしますが、それはそれで読者からは「コイツなら大丈夫だろう」という安心感があります。
逆にそんな人物が居ないと? 物語は行き先のわからない群像劇の形を取ることになります。主人公もこの先がわからない、読者も勿論わからない、全ては作者の匙加減次第の物語。それはそれで好みな方もいらっしゃると思いますが……
まぁでもここは本当に好みの部分だと思います。
さて、『ゴルラ』。9話まで来ていますが、現状ネームドキャラで安心感のある人物は正直いません。初めこそ犬束Pがそれでしたが、6話での犬束Pの「主人公化」を経て「みんなで一緒に頑張っていこうモード」に入りつつあります。
一応候補としてはあさり先生がいますが、今のところあんまり干渉してきていません。一番安心感があるの非ネームドの商店街のおじちゃんおばちゃんになりそう。でもことねの原点なんだからそれで良いのか?犬束Pの方は?助けてあさり先生!
とはいえ何事も無ければそろそろ商店街ライブ編も終わりそう。何事も無ければ。
そんな感じの分析でした。犬束静紅の学生らしさを受け入れると、途端に物語がスッと入るようになりました。皆さんも是非!(自己啓発パート)
ただまぁことねの今後の指標となる人とかは欲しいけどなぁ……前プリマステラの人とか……
自己満足の分析で終わるのも何なので、ダイマパートも
『ゴルラ』には
- 学マスでは行間を含ませすぎて表現しきれなかった「有村麻央」編
- 学マスPですら扱いきれず呑まれてしまった「篠澤広」編
が今後控えているというヤバい事実があります。
面白いかは置いておいても、混沌とすることはまず間違いありませんので、無料分だけでものんびりと追っていただいた方が、その内楽しいものが観れるかもしれません。今のことね編もみんな頑張ってるし。
どうして追うのかって?
── 猪ノ谷言葉を信じているから
頼むぞ。
私 こんなもんじゃないから
ここから巻き返して
今秘めた力込めて
こんなもんじゃないんだ
ここから起き上がって
不安と期待とがアンビバレント
でも「君」はもう気づいてる
もっと高く高く高く飛んでいける!
ダイマックス
どうも、好きなキョダイマックスはもちろんイーブイ。martです。
前置きが長くなりました。ダイマックスをします。
猪ノ谷言葉先生の前作。『ランウェイで笑って』です。
身長は、158cmから伸びなかった・・・。藤戸千雪の夢は「パリ・コレ」モデル。モデルとして致命的な低身長ゆえに、周囲は「諦めろ」と言うが、千雪は折れない。そんなとき、千雪はクラスの貧乏男子・都村育人の諦めきれない夢「ファッションデザイナー」を「無理でしょ」と切ってしまい・・・!?「叶わない」宣告をされても、それでも一途に夢を追って走る2人の物語。
ランウェイで笑って - 猪ノ谷言葉 / 【1着目】これは君の物語 | マガポケ
完結済み。22巻まであります。
争いとは無縁だった育人、たった一つの致命的な欠点を抱えた千雪。そんな2人が様々な人と関わり合いながら、厳しい業界の中を夢に向かって進んでいく。
ある種スポ根のような部分もありますが、『ランウェイ』だからこそのモノもあります。それは、現実という壁が幾度となく立ちふさがるということ。
育人も千雪も才能があります。しかし、育人の才能は目指すものとは異なるもの。そして彼の持つ潜在的な優しさは、人が人を蹴落とす業界において致命的なものでした。
千雪は言わずもがな、ランウェイを歩くモデルとして前代未聞の欠点は、努力や考え方で解決できるものではありません。
適材適所、数多の人が適した道を示してくる中で、それでも2人は夢に立ち向かっていきます。
この行いの中で、ちゃんと現実に押しつぶされたりもする、というのも『ランウェイ』の良い所です。業界は既に様々な才能の塊たちがひしめき合っており、息をつく間もなく目まぐるしく状況が変わっていきます。壁の先には更に壁、そんな中で落ち込み悩み様々な信念に触れながら、一歩ずつ目を惹く存在になっていく主人公たちの展開が本当に美しいんですよね。視点も様々に変わり、登場人物がみんな掘り下げられる程、キャラが立っているのもオススメポイントです。是非読んでみてください。
『ゴルラ』の話に少し戻りますが、この『ランウェイ』を経ると、あのアイドルの人選も納得が行くんですよね。特に有村麻央と篠澤広、望むアイドル像に「適していない才能」を持つ彼女らの在り方は、千雪や『ランウェイ』の人物に通じるものがあります。期待している理由もわかるかなと。
これは感想ではありますが、服飾業界という個人的に触れてなかった話題というのも新鮮みがありました。でも所々知ってる話題があったような……。この記憶は……?
はっ……!
『月に寄りそう乙女の作法』、略してつり乙です。続編も結構出てます。思い出したのでついでにダイマックス。
元々R-18のPCゲームでしたが、ストーリーの方が良すぎて全年齢版で移植されまくったりするFate現象が起こったノベルゲームです。
そのテーマは『女装潜入モノ』。なんとまぁ……コメディに寄りそうなテーマですが、本作はいたって真剣に潜入しています。そうする理由があるんですね。
主人公『大蔵遊星(おおくらゆうせい)』は、日本の財界を代表する‘華麗なる一族’大蔵家の末端に、望まれぬ子として生を受けた。
優秀な親族や家庭教師のもとで厳しく育てられた遊星は、多芸に秀でた万能家であったが、いうなれば籠の中の鳥であり、およそ人並みの夢や希望などとは無縁の生涯だった。そんな遊星が、初めて一族の監視下を離れ、ひとりで外の世界へ出る機会を得た。
名もなき庶民の娘『小倉朝日(こくらあさひ)』となって素性を伏せ、上流階級の子女が集う服飾専修機関『フィリア女学院』へ潜入することになったのだ。その一環として遊星(=朝日)は、学院一のスーパー同級生『桜小路ルナ(さくらこうじるな)』に仕えるメイドとして、彼女の住まう『桜屋敷』で働くことに。
バレるとマズい……というのは女学院に侵入した体裁だけでなく家系にとっても影響があるということなんですね。そんな中で出会った才女、ルナ様。望まれぬ子と望まれた子、二人が出会った時、物語が始まる──!
服飾の設定は飾りでもなく割とガッツリ出てきます。もはや小説です。そしてラストへの流れが感動的すぎて魂に刻まれてます。
あと女装というか小倉朝日も可愛いので普通に百合です。ちなみに続編の「乙女理論とその周辺」「月に寄りそう乙女の作法2」「乙女理論とその後の周辺」も女装してます。是非一連やってほしい。そして目覚めよう。
てか確か朝日もデザイナー志望だったけれどパタンナーの才能あったような……育人と同じ……?
久々に思い出して大変に気分がいい。ありがとうございます、お優しいルナ様。